分布容積(V)とは

分布容積は、体内の薬物量と血漿中濃度を結びつける比例定数である。コンパートメントモデルでは、V1が中心、V2が末梢の分布容積。物理的な体積ではない。

定義

分布容積(V)は、体内の薬物量を血漿中濃度で割った値である。薬物がどこでも血漿中濃度で存在するとしたときに必要な体積にあたる。組織に強く結合する薬物は、Vが大きい。

コンパートメントモデル

2-compartmentモデルでは、V1が中心(血漿と速く平衡する組織)、V2が末梢の分布容積である。Vssは定常状態の分布容積で、2-compartmentモデルではV1 + V2になる。

抗体の場合

モノクローナル抗体は分布容積が小さく、V1は数Lのオーダーである。このサイトで再実装した公表モデルでは、pembrolizumabがV1 = 3.48 L、V2 = 4.06 L、nivolumabがV1 = 3.63 L、V2 = 2.78 Lである(抗PD-1抗体の解析)。

半減期との関係

1-compartmentモデルでは、半減期はln 2 × V / CLになる(半減期)。tarlatamabの解析は、分布容積を含む4つのパラメータを、公表された要約値からどこまで識別できるかを問う。

よくある質問

分布容積は、実際の体積ですか。

いいえ。量と濃度の比例定数で、組織に広く結合する薬物では、体の体積を超えることもあります。

V1とVssは、どう違いますか。

V1はコンパートメントモデルの中心の分布容積、Vssは定常状態の全体の分布容積で、2-compartmentモデルではV1 + V2です。

最終更新: 2026-10-28 · ツールと用語集